孤独な理学療法士の日記

理学療法士をしているマトルです。仕事・健康・家族・趣味など普段考えていることや行っていることをお伝えします。

理学療法士が教える腰痛を治す手がかり

 腰痛の方はよくお分かりかもしれませんが、腰痛の痛みには大きく分けて二種類あります。なぜ痛みの種類が二種類あるのか、またその原因を理解することで対策を立てることができます。

 

Practice

目次

腰の痛みの種類を把握する

人それぞれによって腰の痛みの種類は違います。その痛みの種類を把握することで腰痛の原因を推測することができ、また対策も講じることができます。

各動作における腰の痛みのパターン

腰の痛みのパターンは多岐に渡りますが、大まかに分けると二種類に絞られます。それは体の各動作における引っ張られる痛み詰まるような痛みです。

あなたの腰痛はどちらの痛みですか?

体の動きに合わせて先ほど述べた二種類の痛みのパターンをご紹介します。

青い線が引っ張られるような痛み赤い波線が詰まるような痛みとします。

①前屈(前にかがむ)

前にかがむことによって後ろに引っ張られる痛みが出るのか?もしくは前に詰まるような痛みが出るのか?
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②後屈(後ろに反る)

後ろに反ることによって前に引っ張られる痛みが出るのか?もしくは後ろに詰まるような痛みが出るのか?
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③左側屈(体を左横に倒す)

体を左横に倒すことによって右側の腰に引っ張られるような痛みが出るのか?左側の腰に詰まるような痛みが出るのか?
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④右側屈(体を右横に倒す)

体を右横に倒すことによって左の腰に引っ張られるような痛みが出るのか?右の腰に詰まるような痛みが出るのか?
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⑤左回旋(体を左にひねる)

体を左にひねることによって右側の腰に引っ張られるような痛みが出るのか?左側の腰に詰まるような痛みが出るのか?
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⑥右回旋(体を右にひねる)

体を右にひねることによって左側の腰に引っ張られるような痛みが出るのか?右側の腰に詰まるような痛みが出るのか?
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上記のように各動作においてどこにどの種類の痛みが出るのを確認します。

痛みの原因

引っ張られる痛みの原因

普通、ある動作によって腰に引っ張られるような痛みが出るとその部位の筋肉が縮んでいるためだと考えてしまいます。しかし、引っ張られて痛いところ(腰)が原因ではありません。他の離れた筋肉が痛みの出ている場所を引っ張っているだけです。どこかに痛みのある場所を引っ張っている筋肉があります。それを理解するためには筋膜の存在を知らなけれないけません。

筋膜の存在

筋膜とは体内にある全ての筋肉の表面を包む薄い膜のことで筋肉の活動を助け保護してくれるものです。人間の体は全身を筋膜と呼ばれるもので覆われています。簡単に言えば全身タイツを着ている人を思い浮かべて頂ければイメージしやすいかもしれません。筋膜は筋肉の一つ一つを覆っており、またその一つ一つを結び付けて全身を一つのものとして繋がりを作っています。

引っ張られる痛みの対策

大抵の方は対策として痛い場所をストレッチやマッサージをすることが多いようです。しかし、引っ張られる痛みのある筋肉は緊張状態にあります。そんな緊張している痛い所を我慢してストレッチやマッサージをしても痛みは改善されることはなく、逆に痛みが増強する可能性が高いです。ただでさえ伸びている状態の筋肉に対してマッサージをしてしまえば筋肉の繊維が切れてしまいます。原因の所で述べたようにその引っ張られる痛みを作っている原因が他の場所にあります。

 

例として下の写真をご覧ください。
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お尻の筋肉は体の土台となっている骨盤に付着しています。このお尻の筋肉が硬くなることで体の動作に対して非常に悪影響(痛みと可動制限)を及ぼします。×印をつけたお尻の筋肉が硬く縮んでしまうと筋膜の繋がりによって、お尻の筋肉が腰の筋肉を引っ張ってしまい、結果として腰に引っ張られるような痛みが出てしまいます(青い線)。これが筋筋膜性腰痛というものです。

先程も述べたようにこのような状態の人に対して痛い場所(腰)にストレッチやマッサージ等の刺激を入れても痛みは変化しない、もしくは逆効果で痛みが増強することは想像できると思います。対策としては根本的な原因となっているお尻の筋肉の硬さを緩める治療が必要となります。自分で行うセルフケアとしてはお尻を痛みのない範囲でストレッチをして少しでも緊張を解いてあげることが大切です。

他の動作では
  • 猫背の人やデスクワークが多い人は体をひねることによって腰に引っ張られる痛みが出やすいように感じます。その原因としては脇の下から背中に広がっている筋肉(広背筋)が原因であることが多いです
  • お腹の奥の方の筋肉(大腰筋)が硬くなっても腰に引っ張られる痛みが出ることがあります。これは同じ姿勢で座る時間が長い人に多く感じられます

このように各動作によって痛みの原因となる筋肉は異なってきます。その原因を見極めた上で対策をとる必要があります。

筋筋膜性腰痛を解消する

引っ張られる痛みを出している本当の原因を見つけて治療することです。できればその原因となっている所をしっかりと治療してもらうことが良いです。その後の予防としては自分自身でセルフケアを行い、その原因となっている所を再び硬くしないことが重要です。

詰まるような痛みの原因

詰まるような痛みの原因は多数考えられます。今回はその一つである関節由来の場合についてご説明します。詰まるような痛みが出る原因は動作によって関節がぶつかっている、もしくは筋肉の滑走性が悪くなってでる痛みです。先ほどの筋筋膜性腰痛とは痛みの感じ方が全く異なります。

腰の背骨にある一つ一つの関節の隙間はとても狭く、可動性も低いです。それなのに体が広い範囲(かがむ、反る、横に倒す、ひねるなど)で動くことができるのは、背骨だけではなく首、肩、肩甲骨、股関節、膝関節、足関節が連動しているからです。 

この関節由来の詰まるような痛みは腰の背骨の関節が正常範囲を超えて無理に動きすぎているために出てしまいます。これも痛い場所である腰の部分にはほぼ原因はありません。理由は腰以外の関節(首、肩、肩甲骨、股関節、膝関節、足関節)が硬くなり、動きが十分出ていないことがあげられます。この状態を放っておけば後々、腰の変形性関節症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、腰部脊柱管狭窄症へと繋がっていきます。

詰まるような痛みの対策

引っ張られる痛みよりも詰まるような痛みがある場合は特に要注意です。先程述べた重篤な疾患になる可能性を秘めているからです。治療としては腰以外の硬い関節を探し出し、そこの可動性をあげる治療することです。比較的原因として多く見られる関節が股関節と肩甲骨です。

体を反るときに詰まるような痛みが出る人は股関節に原因があることが多く、そういう人は腰だけを使って反る動作を行っています。特に股関節の前側の筋肉が硬くなっている人に多く見られ、その筋肉を緩めてあげれば腰の痛みがとれます。

肩甲骨に原因がある人は上半身は反らずに前に残ってしまい、これも腰だけを使って反る動作を行います。こういう時は肩の前側の筋肉が硬くなっている人に多く見られ、その筋肉を緩めてあげれば腰の痛みがとれます。

体をひねる動作で詰まるような痛みが出る人は股関節に原因があると上半身、または背骨だけで体をひねります。肩甲骨に原因があれば上半身の動きが少なく腰だけでひねろうとします。

このような人には股関節や肩甲骨の本来の動きをしっかりと出すような治療を行えば腰への負担(動き過ぎ)も減り、動きも良くなり痛みもとれることが多いです。

首の関節が硬い人も同様で腰の背骨が動きすぎて痛みが出ます。

どこか一つの関節が動かなくなることで腰の関節がその分をカバーし過ぎて痛みが出ます。例えば股関節や肩甲骨がしっかりと動いてくれれば腰は必要以上に頑張って動く必要はありません。詰まるような痛みが出る人の場合は痛い場所をマッサージなどをしてしまうとより腰の動きが良くなり過ぎて、より動きすぎる状態となるため逆効果となります。

終わりに

二種類の痛みの内どちらのパターンなのかをしっかり判断することが必要です。その判断により原因を見つけてしまえばそこに対してアプローチしていくだけです。ですから痛みの出ている腰を治療で触る必要はありません。まずは御自身の腰の痛みがどういう種類のものかを知ってみて下さい。あなたの腰痛を治す手がかりになれば幸いです。

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